2024年3月19日

ヘッドハンティングとは？今までのキャリアを活かして転職する方法

転職について

ヘッドハンティングはミドル層からハイクラス層向けの人材採用です。

企業が求めている人物像とマッチしていると、人材紹介会社からスカウトの連絡が来ることがあります。

「積み上げてきたキャリアを活かしたい」

そうお悩みの人へ向けて、本記事ではヘッドハンティングの種類と、声をかけられる人の特徴について解説します。

ヘッドハンティングとは

ヘッドハンティングは、優秀な人材を自社に引き入れる採用方法を指します。人材紹介会社（ヘッドハンター）が、企業が求めている人材を探し出し、スカウトします。

主に外資系企業でおこなわれていた採用方法ですが、昨今では即戦力のある人材確保のため、活用する企業が増えているのが現状です。

企業側は求めている人材を効率良く見つけられ、人材側は転職活動の負担が軽減するメリットが挙げられます。

ヘッドハンティングが注目されるようになったのは時代背景にあり、終身雇用制度の崩壊や人材流動化の加速が要因とされています。

定年退職まで勤め上げるのが当たり前だった時代から、転職が当たり前になりつつある現代。転職者数が増加している一方で、企業が求めているスキルや経験を持ち合わせた人材は少ないのです。

ヘッドハンティングと引き抜きの違い

ヘッドハンティングとよく混同されるのが「引き抜き」です。2つの違いは役職とサービスを通しているかの違いです。ヘッドハンティングの「ヘッド」は、「頭」や「頭脳」を指し、企業のトップを担う役職がある人材を引き入れる行為を指します。一方で引き抜きは、採用したい人材が明確で直接アプローチしていく行為です。引き抜きの対象者は知り合いや友人のケースが多い傾向にあります。

ヘッドハンティングの種類

ヘッドハンティングはサーチ型、登録型の2つの種類があります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。

①サーチ型

ヘッドハンティング会社が企業から依頼を受け、優秀な人材を見つけスカウトする方法です。

企業が求める人材を細かくヒアリングして独自の情報網で探し出し、対象人物へ電話やメールで連絡を取っていきます。

ヘッドハンティング会社の情報源は、所属企業が発表している情報をもとにリサーチしています。会社の組織図や人事情報、社外へ公開している情報を調べ、適切な人材を確保をしていきます。

サーチ型のメリットは企業にとって効率が良く、優秀な人材を採用できる点です。

デメリットは、対象者の転職意欲の有無に関係なくスカウトされる点です。そのため、突然ヘッドハンティング会社から連絡が来て戸惑う人もいます。

しかし企業は「コストがかかってもいいから優秀な人材を確保したい」と考えているため、現在の年収や待遇よりも良い条件を提示されるケースがほとんどです。

②登録型

求人者が自らヘッドハンティング会社や転職エージェントに登録して、企業側からのオファーを待つのが「登録型」です。

求職者に個人情報や職歴、保有スキルを申告してもらったあと、キャリアコンサルタントと面談をおこない企業と求職者をマッチングさせます。

キャリアコンサルタントを介してマッチングするので、ある程度の品質が保証されるのがメリットです。

登録型ヘッドハンティングは一般社員から中堅社員を対象なので、求職者が自分のタイミングで転職活動をおこなえます。

県内でヘッドハンティングをするとなると、狭い商圏の中で、ヘッドハンティングされた会社からの遺恨やあらぬ噂を立てられる可能性があります。ヘッドハンティングに成功しても、同業界で良くない噂が広まって、転職先でうまく立ち回ることができなかったということも考えられます。このあたり沖縄県内の商習慣などの機微を理解しながら、事を運んでいかないといけません。

ここからは、ヘッドハンティングをする企業向けへのＰＲになってしまいますが、弊社レキサンは登録型のヘッドハンティングサービスで、いわゆるエグゼクティブ層も扱う転職エージェントという立ち位置です。

商圏の狭い沖縄でヘッドハンティングをおこなうにはある程度のリスクを伴いますが、弊社は沖縄の商習慣や文化を理解し、細心の注意を払っております。というのも、我々は沖縄で持続的にこの商売を続けていくゆえ、逃げ場のない中で取り組んでおります。

ヘッドハンティングのご相談をいただいた際は、受けられる案件・お断りさせていただく案件を見極めながら、ご相談に乗っております。

ヘッドハンティングを受ける人材の特徴

ヘッドハンティングされるには高いスキルや経験が必須ですが、その人物像に近づくことは可能です。

こちらでは、ヘッドハンティングを受ける人の特徴を3つ解説します。

①レベルの高いスキルを持っている

高いスキルや豊富な経験を積んでいる人はヘッドハンティングされやすいでしょう。

企業は事業を成功させるために優秀で即戦力のある人材を求めています。リーダーシップが取れてマネジメントができる人は重宝され、ヘッドハンティングの対象になりやすいのです。

弊社のコンサルタントが感じた魅力的な候補者様についてまとめた記事は「コンサルタントがご紹介｜候補者様の魅力」にて詳しく記載しています。合わせてご覧ください。

②仕事において高い実績がある

「業績を前年度より〇〇％アップ」「赤字事業を半年間で黒字化」などのわかりやすい実績は、重要な評価対象になります。高い実績があれば企業の事業に貢献できる可能性が高いからです。

そのほか、社内で賞を取り、目に見える成果を出している人は実力があると証明しやすく、対象者候補に上がってくるでしょう。

③それなりの役職に就いている

ヘッドハンティングは、役職がある人へ声がかかります。近年では企業の競争環境が激しく、より優秀なリーダーを求める傾向があるからです。

それなりの役職とは、具体的に以下を指します。

社長や役員などの経営幹部
部長、課長クラス
プロジェクトリーダー、チームリーダー

リーダーシップが取れてマネジメント経験がある人を求めているため、経営管理や管理職を担っている人はヘッドハンティングされる可能性が高いです。

沖縄県内企業では、ITツールを導入してDXに取り組んでも、組織開発を引っ張る人材が足りていません。関連記事「沖縄の企業における組織開発の課題感と可能性について」では、沖縄の企業が求めているキーマンについて詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

④沖縄県内の人脈やビジネスに精通している。県内の人材との親和性がある

実際には、沖縄県内ではまだまだヘッドハンティングに抵抗がある企業が多いです。沖縄県のトラディショナルな企業であればあるほど、県出身の経営者が多く、その人の気質やマインドに適応できるかということが重視されます。また、地元の企業の場合、県内出身など身元が明らかな人を求める傾向にあります。

逆に、ヘッドハンティングは抵抗感があまりない業界としては、ホテルやIT業界などが挙げられます。特にホテル業界の場合は、県内にも外資系のホテルが増えたことや、ホテルのブランドネームから人材のレベルを判断できることから、ヘッドハンティングが珍しいことではありません。

また、沖縄県内では後継者不足を背景にM&Aの増加に伴い、外部からプロ経営者を採用したいという要望から、ヘッドハンディング案件が増えている傾向にあります。

例えば、2019年にはオリオンビールが野村ホールディングスと投資ファンドの米カーライル・グループの買収を受け入れ、プロの経営者が招かれました。

実際に2024年に入り、弊社レキサンにヘッドハンティングの相談があった事例を2つ紹介します。

未上場株を扱うファンド（PEファンド）が、買収先の会社の社長を招きたいという相談がありました。このような相談は年々増えている印象です。その際にファンドから依頼された人材要件の要望の中に、沖縄県内の事業経験や人脈などの知見・経験を求められました。

もう一つは、沖縄の大手企業に60歳まで勤めた後、中堅企業の経営者に就任した人がいました。10年後、後継者が必要になり、「古巣の会社に頼れる後輩がいるので、僕らの代わりにスカウトしてくれない？」という相談がありました。直接、古巣の従業員に声をかけるのは道義上良くないので、代わりに転職意向を確認して欲しいという内容でした。

トラディショナルな企業の場合、経営者だけでなく従業員も県出身者が大多数を占めています。経営層やマネジメントポジションをヘッドハントする際、候補者がいくら優秀でも、県外出身者の場合は、県内の人をまとめられるのかという不安がどうしてもあるようです。伝統ある企業であるほど、マネジメントしていく上で、県内の人の機微を理解できる人を求める傾向にあります。