沖縄へUIターン転職を検討されている方必見!沖縄県の産業・仕事・暮らし・子育てとは?
株式会社レキサンのスタッフはみなUターン・Iターン経験者。また転職支援実績のうち40%の方がUターン・Iターン経験者です。
今回は「Uターン・Iターン転職をお考えの方必見!」レキサンスタッフ調べによる、沖縄県の産業・仕事・暮らし・子育てについてをまとめています。どうぞご一読ください。
目次
沖縄県の産業・仕事について
沖縄県といえばイメージ通り、観光業やサービス業が発達しており県経済の中心になっています。まずは産業について【第1次産業】【第2次産業】【第3次産業】それぞれどんな企業があるのかをご紹介します。
第1次産業について
- 農業では、サトウキビ、マンゴー、アセロラ、パイン、ドラゴンフルーツ等のトロピカルフルーツや栄養満点の島野菜
- 漁業ではマグロ、イカ、タカサゴなどのほか、クルマエビ、モズクの養殖
- 畜産業では沖縄固有品種の豚であるアグーが有名で、ヤギやウシの生産など
株式会社熱帯資源植物研究所
事業内容:自社農場で育てた沖縄の県産素材をはじめ、国産素材からつくる健康食品の企画・製造・販売
この会社の魅力:沖縄由来の滋養食材「青パパイヤ」や「うこん」を通して、全国や海外に販路を通し、高い収益性を誇る。沖縄オリジナルの優位性を活かした企業
第2次産業について
- 建設業はおもにホテル・ビル・マンション等の活発な民間投資
- 製造業は精米・パン製造業を中心とした食品製造業や清涼飲料・酒類製造を中心とした飲料・たばこなど
- 資料製造業、セメント製造を中心とした窯業・土石製品製造業など
アメリカンエンジニアコーポレイション
事業内容:米軍施設に特化した、建設や電気工事業。IT、暖房、空調、セキュリティーなどの幅広い分野の工事業務や設計業務を行う。
この会社の魅力:米軍に特化し、様々な特殊な工事業務に幅広く対応。いろいろな国々の技術者たちが働く多国籍な企業。県内の建設業でトップクラスの売上高を誇る。
第3次産業について
- 観光に付随する卸売業・小売業、リゾートホテルなどの宿泊関連業
- 情報通信業
世界的にも有名な観光地であり、リゾートホテルなどの宿泊関連業がメイン。一方で、沖縄県は観光業の次にIT産業に力を入れており、沖縄独自のITビジネスに力を入れています。以下の企業は沖縄ならではのビジネスを展開している県内IT中堅企業です。
株式会社okicom (オキコム)
事業内容:情報通信事業、DX事業
この会社の魅力:循環型のかりゆしウエア利用モデルの構築でブロックチェーンを活用したり、もずくの収量予測で、自社内既存のドローン技術と、IoT技術を組み合わせて海中水温のセンシングなど先端技術を活用しています。創業社長のご子息が、外資系金融機関からUターンして常務取締役としてジョインされたことで、近年の新しい動きとしてDX推進支援の分野へ積極的な企業です。
平均年収(転職支援サービス利用実績)
当社の2017年7月~2021年6月の累計実績(年齢は20代から50代で平均値が37歳)
37歳/408万
ちなみに沖縄県の37歳の平均年収(2019年/厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より)
37歳/350.1万円
転職エージェントを利用したほうが、若干年収は高いという結果ですが、あくまで中央値と平均値のため比較はしづらいですね。どちらにせよ、37歳で年収が400万前後ということに驚く方も多いかと思います。全国的にみても沖縄は年収が低い県のベスト3に入ってしまうほど。転職移住において年収が下がるということは念頭においておきましょう。
上場企業一覧
日本の上場企業数の70%以上は、東京都、大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県に本店を置いています。沖縄では以下の5社です。
- 株式会社サンエー/沖縄県宜野湾市/小売業/東証一部
- 株式会社沖縄銀行/沖縄県那覇市/銀行業/東証一部
- 株式会社琉球銀行/沖縄県那覇市/銀行業/東証一部
- 沖縄セルラー電話株式会社/沖縄県那覇市/情報・通信業/JASDAQ
- 株式会社沖縄電力/沖縄県浦添市/電気・ガス業/東証一部
TOKYO PRO Marketで上場している会社は2社あるようです。
- 琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社/沖縄県中頭郡中城村/サービス業/TOKYO PRO Market
- 株式会社碧/沖縄県那覇市/小売業/TOKYO PRO Market
TPMでの上場は沖縄在住の方でも認知度はまだまだ低いようです。今後の企業の動向に注目したいと思います。
転職市況サマリー
当社代表の島村にインタビューしてみました。
長引いているコロナ禍の影響から、県内の有効求人倍率はコロナ禍が本格化した2020年3月以降、全国最下位と非常に厳しい状況は続いています。特にリーディング産業である観光・宿泊業、飲食業で被害は大きいです。
ただ一方でポジティブなトレンドとして、ITエンジニアやITに関連する経営管理系の人材募集は引き続き堅調です。特に事業のDX化や、コロナ禍によるマーケット変化に対応していくためのIT(デジタル)や経営企画ポジションを求める中途採用ニーズは高まっています。
IT寄りになりますがトレンドは具体的には、3点です。
- 既存求人の堅調さ
情報通信産業のSEやプログラマーの求人は底堅く、コロナ禍においても採用競争は加熱しております。また沖縄県に進出してくる県外企業の開発拠点の人材募集も増えています。
- コロナによる需要増
そして、コロナ禍においてITサービスの需要が一気に高まり、クラウド系のサービス関連の仕事や、行政手続き関連をデジタル化する仕事、一例ではありますが教育分野GIGAスクール構想の実現に向けての仕事等が拡大しています。
- IT事業者以外のIT事業への取組、DXの取組
事業会社での生産性向上、事業へのデジタル化導入により、社内システム担当やITに強い経営企画系の求人が増えています。IT系以外の事業会社が、ITサービス事業を新規事業でスタートする例も見受けられます。例えば、OA機器の営業・メンテナンス会社が、お客様にキントーンなどの業務管理のクラウドシステムを提供したり、また不動産仲介会社が、不動産入居者へのフォロー業務にアプリを導入したり、泡盛酒造所が直販EC事業やSNSの本格運用などの動きが多く見受けられます。
沖縄県では、地方の中ではIT産業のすそ野が広く、SaaS系のWEBサービスを持つ企業や、全国規模でスケールを狙う本格的なITベンチャーも増えてきました。技術力を強化していくためのエンジニアの採用ニーズは堅調であり、ビジネスデベロップメント系の求人も増えています。
また、数は多くありませんが、IPOやM&Aを進めたい(進めている)企業でのコーポレート機能を強化する求人も増えています。
沖縄県の暮らしについて
家賃調査(地域別・金額)
家賃相場に関して、首都圏と比べると安価ですが、地方都市と比べるとすごく下がるというわけではありません。特に観光地としても人気の北谷町や読谷村では、移住者向けの高額物件もあります。また沖縄は車社会のため、電車(ゆいレール)で通勤する方は首都圏と比べるとほんの一握り。運転免許がない場合は、ゆいレール徒歩圏内であったり、バス停近くの物件が必須条件となります。沖縄はバスの路線図が複雑なため、移住すぐであれば、58号線沿いが便利でおすすめです。
賃貸物件サイトの家賃の最安値と最高値をまとめてみました。地域は物件数が多い順から掲載しています。
地域/金額 | 低 | 高 |
---|---|---|
那覇市 | 2.7万円/2DK(国場) | 44万円/3LDK(久茂地) |
宜野湾市 | 1.65万円/1R(宜野湾) | 40万円/3LDK(大山) |
沖縄市 | 2万円/1LDK(嘉間良) | 40万円/4LDK(明道) |
浦添市 | 2.6万円/1R(仲西) | 30万円/4LDK(仲西) |
名護市 | 2.4万円/1R(大中) | 25万円/9LDK(東江) |
糸満市 | 2.8万円/1R(糸満) | 20万円/3SLDK(潮崎) |
うるま市 | 2.9万円/1R(西原) | 18万円/3LDK(栄野比) |
豊見城市 | 2.6万円/1R(高嶺) | 30万円/3LDK(豊崎) |
西原町 | 1.7万円/1R(棚原) | 14万円/3LDK(上原) |
読谷村 | 3.2万円/2LDK(長浜) | 45万円/6LDK(座喜味) |
南風原町 | 3.2万円/2DK(大名) | 11万円/3LDK(宮平) |
北谷町 | 4万円/1R(北谷) | 43万円/2LDK(北谷) |
最安は宜野湾市で1.65万円と2万以下の物件がありました。一番高い北谷町でも4万円ということで、単身の方なら沖縄移住のハードルはかなり低く感じられるのではないでしょうか。一方、最高値は読谷村の45万円でしたが、こちらは6LDKということで、高額に。海の見える地域は高級な物件が多いように感じました。一方で、糸満市、うるま市、西原町、南風原町は最高値でも20万円以下。家賃を押さえたい方はこちらの地域に絞ってお部屋探しがおすすめです。どの地域も車を少し走らせると、買い物や学校、病院があり生活に不便な地域というわけではありません。
うるま市も糸満市も西原町もすべてビーチがあり、沖縄らしい生活ができます。南風原町は沖縄唯一の海なし町ですが、車があればすぐ近くの海に行けるので問題なし?南風原町には大きな病院があり、沖縄県立南部医療センター・こども医療センターがあり、救急・時間外の場合は利用される方が多いです。
※スタッフがうちなーらいふで調べました。共益費の有無は記載していません。築年数などで家賃は変動するためあくまで目安として参考にしてください。
都内と沖縄の賃貸物件家賃相場リアル編
都内から沖縄へ移住してきたスタッフA氏によると、東京で住んでいた物件は
- 大田区/8万2000円/1LDK/バストイレ別/駐車場なし/新築/駅から徒歩10以内/エレベーター有
15年前ということで、家賃相場も変わっているかもしれない…。ということで同じ条件で調べてみました!都内に住むときに私が利用したライフルホームズさんで検索
結果:最安が9.6万円/5,000円(賃料/共益費)大体が10万~15万でした。
大田区を沖縄で例えるなら小禄か赤嶺かな…ということで、今度は沖縄の小禄周辺で同じ条件で物件をチェック!
まずは、地元民御用達のうちなーらいふで同じ条件で検索したところ、新築物件が少なく…しかも1LDKはなく2LDK。
6.1万円/2,000円(賃料/共益費)そしてまさかの駐車場完備。ゆいレール徒歩圏内ではなくバス徒歩圏内。家賃は基本的には下がりますが、利便性でいうと場所によりけりですね。
ライフスタイルの変化
沖縄に移住転職された方が、実際にどういった沖縄LIFEを送っているのか紹介します。
前職も、沖縄移住後の現職もリモートワークができる環境であったので、通勤時間等はかわりませんが、那覇にあるオフィス近場に引っ越しをして、オフィスと在宅ワークを自由に行き来できています。また海もすごく近いので、朝夕などビーチでランニングをしたり趣味の沖縄空手の稽古をしたりしています。
転職して帰宅時間はかなり変わりました。仕事が終わるのは早くても22時で、土日も休めないこともありましたが、今はほぼ定時の17時。また、土日もしっかり休めています。週末は夫婦であちこちに出かけています。
東京の時は家賃を抑えるために、高い物件に住んでいましたが、移住先の那覇では築浅物件に住めています。仕事終わりに飲みに行ったときもタクシーで帰れる距離なので、終電を気にする必要がなくなりました。おかげで週末に飲む時間は長くなりました。休日の過ごし方が変わりました。東京にいたときは買い物が多かったのですが、沖縄に来てからはドライブによく行くようになりました。
通勤方法・時間
通勤方法は、おもに車やバイク、バス、ゆいレールです。住まいや就業場所にもよりますが、モノレールが走っているのは那覇と浦添の一部なため、利用を検討する場合は、就業場所が限定されるので注意が必要です。
バス通勤の場合は、58号線にバスレーンがあるため、通勤・退勤のラッシュは避けられます。就業場所近くにバス停がある場合は利用を検討するのもよいでしょう。自家用車の場合は、駐車場完備の就業先を選ぶのがマストですが、那覇などの都市部の場合は有料のコインパーキングに車を停めて出勤する方も多いです。
首都圏など都市部から移住される方は、沖縄は電車がないので移動手段のギャップを感じられるかたもいらっしゃるかもしれません。免許をお持ちの方は移住後に車を月額でリース契約される方も増えています。
通勤時間は、個人差もありますが目安としてゆいレールの空港から終点の駅(那覇空港駅からてだこ浦西駅)までで片道約40分です。那覇市内だと大体の場所であれば、通勤時間は40分以内と言えます。ただし、車の場合は雨の日はかなり渋滞するのでご注意ください。
自治体による・暮らしの支援
県内にはU・Iターンや移住支援を行っている地域が多くあります。また空き家バンク、定住住宅、お試し移住住宅等を整備している市町村もあります。
沖縄北部の移住サイトやんばる暮らし(https://trip-lives.com/)
実際の住まいの写真なども掲載されており、移住のイメージがかなり分かり易いサイトになっています。那覇に住んでいても、やんばるは滅多と足を運ぶことがないので、北部移住は興味がある方も多いかと思いますので、別の機会に詳しい情報をご紹介します。
国頭村では、移住体験住宅が利用か可能。最長13泊宿泊。(2DK/4名まで。1泊1人あたり2,000円(小学生以上)とのこと。格安で宿泊体験ができるのも自治体主催の魅力のひとつですね。他にも、沖縄県公式移住応援サイト『おきなわ島ぐらし』や、気になる自治体のホームページを検索してみると詳しい情報が掲載されています。
沖縄県の子育て・教育について
子育てのしやすさ
那覇市で子育てをしていて感じること、徒歩圏内に公園があったり、那覇市に住んでいると車で30分ほど距離にビーチがあったりと、海で泳いだり公園に行くには非常にアクセスがいいと感じます。実際に移住している方で多いのは、那覇市、浦添市、豊見城市、北谷町。まず那覇や豊見城市は空港へのアクセスがよいため、移住者からの人気が高い理由のひとつと言えるでしょう。移住者ではなく、地元の友人だと沖縄市や嘉手納町、北中城村など中部の方と関りが多いためよく話題にあがるのが、医療費について。嘉手納町は医療費が中学生までは無料。那覇市は未就学児までなので、小学生からは医療費がかかります。沖縄県全域で2022年4月から通院時にかかる費用の助成対象を「中学校卒業まで」に拡大する方針が発表されているので、来年に期待です。
沖縄県で現在医療費の助成が未就学児までの地域(通院のみ)
那覇市 | 宜野湾市 | 石垣市 | 浦添市 | 糸満市 | 豊見城市 | 宮古島市 |
南城市 | 本部町 | 読谷村 | 西原町 | 久米島町 | 八重瀬町 |
沖縄県で現在医療費の助成が高校生までの地域(通院のみ)
名護市 | 国頭村 | 大宜味村 | 東村 | 恩納村 | 宜野座村 |
金武町 | 伊江村 | 渡名喜村 | 伊是名村 | 多良間村 |
教育環境
沖縄では首都圏と比べて、私立校やインターナショナルスクールの学費が安いです。個人ブログですが、こちらで丁寧にまとめられています。ブログを書かれている方は実際に沖縄に移住されているため、参考にしてください。(https://okan-info.net/internationalschool-okinawa/)
自治体による子育て・教育の支援
沖縄は共働き家庭が多いです。一般的に働いていると0歳~6歳は保育園。のイメージでしたが、沖縄では企業主導型保育園や、0歳~3歳児を対象とした小規模保育園。3歳~6歳を対象としたこども園など、待機児童解消のために子供を預かる施設が地方と比べると多いように感じます。また小学生になると学童保育もあり、小学校内や周辺に学童があります。私は那覇市在住ですが、働く女性に優しい地域だと感じます。実際に那覇市に住んでいて自治体の恩恵を感じることは少ないですが、他の市町村ではいろいろと支援が充実している地域もあるようなので、各自治体の支援については、移住を検討している地域に実際に問い合わせてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。移住転職には情報収集がつきものですが、私が移住をした10年ほど前は今よりもっと情報が少なかったのですが、現在はWEBサイトやブログだけでなく、YouTubeなどでも沖縄の現地の情報が手に入るため、移住のハードルは年々下がっています。沖縄の文化や環境が、合う人には最高の移住地です。都会と田舎の中間地点であり、年中暖かい気候も魅力的なポイント。
一方で移住を検討する上で感じている不安や懸念で最も多かったのが、仕事の確保という調査結果があります。(沖縄振興開発金融公庫企画調査部のアンケート調査)
Uターンの場合、情報収集は家族や友人を頼る場合が多いですが、Iターンの場合は、仕事の確保への相談相手も課題となります。当社では、移住相談も含めた転職相談を随時行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
今回のブログはリージョナルライフの内容をベースにさまざまなことを紹介しています。こちらもぜひご一読ください。
リージョナルLIFEでは沖縄県の基本情報から子育てのことまで、さまざまな情報を掲載しています。