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“沖縄に移住して働いてみた”
シンガポールから沖縄にやって来た転職エージェントが考える
今後の沖縄の価値や可能性

皆さんこんにちは。リージョナルキャリア沖縄 株式会社レキサンの花岡です。

ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか。
一説によると、昨年に比べて今年のゴールデンウィークにかける予算は昨年の約1.4倍、国内旅行にでかける人は倍以上という調査があるようです。ゴールデンウィーク中に沖縄を訪れた方々も昨年に比較すると増加したとお見受けしており、依然コロナに罹患しないような注意は十二分に必要でありながらも、少しずつ門戸が開きつつある印象を抱きました。

さて、前号の玉城による「企業から求められる求職者(SIer開発Ver)」をお届け致しました。
本号では、求職者から選ばれやすい求人案件について、お届け致します。

目次

  1. 求職者から選ばれやすい求人案件の特徴

    1. 上手に人間関係を紡いで行けそうだと思える
    2. 長く働ける環境だと思える
    3. 事業主が魅力的であるだけでなく、一緒に働いている方々が魅力的である
    4. 企業文化や風土がフィットしていて、仕事やミッションが明確である
    5. 給与が自分の想定範囲内
    6. 自分が将来なりたい像に近づける可能性を感じられる
    7. 他者からの(ポジティブ過ぎない)意見や口コミ、ネット上の評判が良い
    8. エージェントが「いい会社」だと感じていて、その根拠を伝えている
    9. 人事評価の在り方に納得できる
    10. その他(待遇、福利厚生が手厚い 等)
    11. エージェントを通じて、企業から既に自分に興味を持って貰っている
  2. まとめ

求職者から選ばれやすい求人案件の特徴

求職者から選ばれやすい求人案件の特徴は下記に記した11個の特徴があります。

  1. 上手に人間関係を紡いで行けそうだと思える
  2. 長く働ける環境だと思える
  3. 事業主が魅力的であるだけでなく、一緒に働いている方々が魅力的である
  4. 企業文化や風土がフィットしていて、仕事やミッションが明確である
    ※何の目的の為に、何をするべきか納得ができる
  5. 給与が自分の想定範囲内
  6. 自分が将来なりたい像に近づける可能性を感じられる
  7. 他者からの(ポジティブ過ぎない)意見や口コミ、ネット上の評判が良い
  8. エージェントが「いい会社」だと感じていて、その根拠を伝えている
  9. 人事評価の在り方
    ※頑張っている人を「頑張った」と評価できているか、評価を行う人物の好き嫌いではないかどうか、に納得できる
  10. その他(転勤がない、選考においてSPI等がない、財務基盤がしっかりとしている、社員が使える駐車場がある、休日休暇が想定範囲内(120日)、福利厚生が手厚い 等)
  11. エージェントを通じて、企業から既に自分に興味を持って貰っている

1.上手に人間関係を紡いで行けそうだと思える

転職をご検討中の候補者様から、これまで多くのご相談を承って参りました。

実は、候補者様が抱いている複数の転職理由の内の一つは、人間関係に帰結していることが多い様に存じます。勿論、全員がそれに該当すると限定したものではございませんが、実際に中には、現職でこじれた人間関係の中で非生産的な毎日を過ごし、不毛なストレスの中で低いパフォーマンスを発揮しながら続けるよりも、「頑張るべき対象に対して普通に頑張れる環境を求めたい」とお考えの方々が、一定数(多く)いらっしゃると感じております。

すなわち、「ここでなら、安心して上手に人間関係を紡いで行けそうだ」と候補者様が感じられることは、価値であり、その案件は価値ある選ばれやすい要素を含んでいる案件だと判断されているとお見受けします。

2.長く働ける環境だと思える

日本の物差しで見た場合、日本においては当然と言えば当然なのですが、多くの候補者様は長く働ける環境を求めているケースが極めて多い印象を抱いております。すなわち、転職をしなくて済むならばそれに越したことは無いというお考えが、一定の範囲でございます様に認識しております。

海外では逆に一定の専門性を身に着けたら次のキャリアを求めるケースを多くお見受けします。

これは、日本では転職回数が多いと、採用する側が「長く働いてくれないのではないか」「仕事を教えて慣れたころに辞められるのは困る」といった印象を抱きやすい背景がある為かもしれないと存じますし、環境が変わることは多くのエネルギーを使う為等かとお見受けします。

上述の人間関係と本論点は密接な関係にあるとお見受けしており、候補者様が「ここでなら長く働けそうだ」と感じられることは価値があると存じます。

3.事業主が魅力的であるだけでなく、一緒に働いている方々が魅力的である

事業主が魅力的であることはとても重要な事ながら、実は、将来の自分像でもある、現従業員の皆様(すなわち自分よりも先にご活躍中の先輩の皆様)の魅力を、候補者の皆様は見ておられると存じます。事業主が光り輝いていても、周りの方々が暗い顔や迷っている表情をしていらっしゃる場合、求職者の方々は将来の自分と重ねてしまうとお見受けし、

「ここでは長く働けないかもしれない」「何の為に働くのか迷うかもしれない」等のイメージを抱く可能性をお見受けします。事業主と一緒に働く人物の表情がイキイキとしている環境を求めていると言えるのではないかと存じます。

4.企業文化や風土がフィットしていて、仕事やミッションが明確である
(何の目的の為に、何をするべきか納得ができる)

読んで字のごとくではあるのですが、実は多くの求職者の方々から、この論点に係るご相談をお受けするケースがございます。

  • 「上の方針が不明瞭で、何の為にこの仕事をやっているのか分からない。」
  • 「今やるべきことが本当にこれなのか?と思ってしまう。」 等

実は多くの方々が、この論点を課題に思っておられ、乗り越えたいとお考えだと拝察しております。

併せて、ご転職に成功された求職者様に、意思決定理由やキーを伺うと、ほぼ必ずこの論点が挙がると認識しております。

例えば「求められていることが明確であり、自分の経験を活かして企業に貢献することが出来ると判断しました為です。」「この会社なら、上司や上層部と忌憚なくやりとりすることが出来る風土や文化があると思いましたし、何をするべきなのか明確であり、納得感があって決めました」等が挙げられます。

すなわち、転職を考える要素の一つであり、意思決定を下した沢山の理由の中の一つに該当すると存じ、応募先企業に求めていることだとお見受けします。

5.給与が自分の想定範囲内

当然ながら、給与設定が高いことは、市場における大きな武器だと存じます。高ければ高い程優秀な人物が集まり易い事実がある一方、一定の範囲で、「給与が相場よりも高すぎると、業務が極めてキツイとか、リスクが高いとか、ブラックだとか、詐欺まがいだったりするのではないかと、不安に思ってしまいます。」というお声を聴くこともございます。

これはすなわち、「他社の案件と仕事内容はほぼ一緒なのに、突出して極端に高い場合は」という前置きがあるものだとお見受けします。

では、どんな求人案件が選ばれやすいかというと、

  1. 給与設定が高い理由や根拠が正当であり明らかになっている場合
  2. 他の近しい案件と比較する中で高い案件(例えば同業他社同士のA、B、C社がある中で、A社が一番給与が高い場合)等

補足ながら、「給与は高ければ高いほど良い」とお考えの方もいらっしゃるのですが、そういった方は求人票記載の給与よりも既に高い給与を獲得している/した経験がある優秀な方々が多い様にお見受けしており、「給与は下がっても構わないけれども」でしたり、「給与を下げて必要な経験や資格を取得をしたので」という様な前置きがある印象を受けております。

併せて、これは男性の候補者様に多い印象を受けているのですが、「最初の給与が高くなくても近い将来に希望給与に至れる場合はOK」というお声も実際にございます。

給与は極めて大事な要素であり、市場と比較して高い程有利でありつつも、「決して給与が全てではない」とお考えでいらっしゃる方々も多い様に存じます次第です。

6.自分が将来なりたい像に近づける可能性を感じられる

候補者様の中には、目標やゴールをお持ちの方々も多くいらっしゃいます。

現職では目指すゴールに近づき辛かったり、遠回り感をお持ちであり、次の職場では、ご自身が将来なりたい像に近づけるかどうかがキーとなるケースもございます。

少し具体例を挙げると、

  1. 「将来は専門領域で自分じゃないとできない仕事が出来る様になりたい」
  2. 「その為には専門家集団の中で経験を積む必要がある」
  3. 「教育を受けられると嬉しい、一方、inputさせて頂くだけでなく、これまでの経験や知識を使って自分も組織に貢献できそう/求めて頂けそう」
  4. 「先輩社員や社長とスムーズにコミュニケーションが取れる」
  5. 「一つの案件に対して、複数チームで対応している組織である」

1年以内、3年以内、5年以内等の目標設定ができて、将来の自分像に近づけそう!と候補者様がお感じになるケースがあり、これは候補者様にとって価値のある求人だとご認識頂ける可能性をお見受けします。

7.他者からの(ポジティブ過ぎない)意見や口コミ、ネット上の評判が良い

一般的に、分からないことはネットで検索すると存じます。
例えば欲しい中古車があれば、まずはネット検索を行い検索上位に出てくる情報を頼りにすることが一般的でしょう。

実は転職も同じ要素があって、多くの方々は「分からないので、まずはネットで検索してみよう」とご判断されると存じます。ネットで求人案件を検索すると、求人案件以外にも様々な関連情報を収集することが可能です。そこには、レビューや口コミ等、ネット上での評判が出てきます。当該情報だけを全面的に信用する候補者様はほとんどいらっしゃらないと存じますが、多くの方々は「参考にする」のではないかと存じます。

結果、ネット上の評判が良くない場合は応募を避けられがちですし、例えば評判が不自然に良すぎる場合は、違和感を感じられるケースをお見受けします。

我々エージェントは候補者様が抱く「分からない」や「参考」に介在していることが多く、その内容は下記の通り説明させて頂きます。

8.エージェントが「いい会社」だと感じていて、その根拠を伝えている

求人案件はネット上で閲覧するので、実際に自分の目と肌で感じたものではございません。
ですので、実際に既に自分の目と肌で感じた情報を持っているエージェントを頼りにして下さっていると存じます。すなわちエージェントが、その企業の事をどう感じているのかが大きなポイントになるかと存じます。

同時に、もしもエージェントが同案件を「いい!」と判断している場合、何がどう良くて、候補者様にとってどう価値があると思っているのか、根拠を伝えることが出来ている場合、そのエージェントを信用して、「試してみよう!」と応募意思決定を下す方がも多くいらっしゃると存じ、そういった案件は選ばれやすいと言えようかと存じます。

9.人事評価の在り方に納得できる
(頑張っている人を「頑張った」と評価できているか、評価を行う人物の好き嫌いではないかどうか)

人事評価の在り方に(頑張っている人を「頑張った」と評価できているか、評価を行う人物の好き嫌いではないかどうか)納得できる、
実は、本論点も候補者様から頂くご相談の内に良くお見受けします。

ご相談例

【例1】
「うちの会社では、評価者(上司)の一存で自分の評価が決まってしまうので、評価者に対して皆が顔色伺いをしながら仕事しているのです。評価者の事をおかしいと思っていても、自分の評価を大切にしたい為、納得いかなくても皆飲み込んでますよ。」と言ったことがございます。
【例2】
「うちの会社は歴史があって規模も大きいです。一方、人事評価っていうのは、勿論やってはいるんですが、本当に適正に評価しているのか甚だ疑問です。正直、実績じゃなくて年数だったり、社長家族や親戚筋かどうかで大半が決まったりしている様に見えちゃいますね。頑張っている人が、『頑張っているね!』と、会社から評価されないので、頑張っている優秀な人財が、どんどん先にいなくなっていくという負のスパイラルです。」というお声も聴いたりします。

すなわち、人事評価自体が、優秀な人財を獲得する為の武器でもあり、納得感のある人事評価制度がある企業が選ばれやすい様にお見受けします。

10.その他

その他の特徴として、

  • 転勤がない
  • 選考においてSPI等がない
  • 財務基盤がしっかりとしている
  • 退職金規定がしっかりしている
  • 社員が使える駐車場がある
  • 年間休日120日以上
  • 福利厚生が手厚い
  • リモートワーク、フレックスタイム制度がある等

上記に羅列した項目だけで、転職という重大な意思決定は、一般的には左右されにくいと存じます。ただ、当該意思決定において上記の内の一部を極めて大切にしている、「譲れないこと」と位置付けている候補者様も実際にいらっしゃいます。

特に沖縄においては、沖縄勤務ではない事や、転勤がある事や、社員向け駐車場がない事、SPIが選考に含まれている場合等、応募を避けられてしまうケースを実際にお見受けすることがございます。

当該その他の領域は、その如何によって選ばれやすい要素になり得るとお見受けしました。

11.エージェントを通じて、企業から既に自分に興味を持って貰っている

まだ世の中に求人として出ていない求人が沢山ございます。これを潜在求人と呼称しており、「採用する可能性がある」「今、課題を抱えていて採用によって乗り越えたい」「求人票を作成中」等のステージが該当するとお見受けします。

このニーズを企業様からお伺いしている最中に、エージェントが「マッチする可能性の高い人財を思いつきました!」と発想し、企業様とそのままディスカッションに入るケースがございます。勿論、候補者様から応募承諾は得ておりませんので、個人に繋がる情報の一切を伏せた状態でやりとりする形でございます。エージェントが「こういった魅力や経験をお持ちですので、貴社に貢献して下さる様にお見受けするのですが、如何でしょうか?」と提案を行い、企業様が「いいですね!!是非書類を拝見したいです!会ってみたいです!!」と仰るケースがございます。これは既に、求人が発生する前に特定の候補者様に興味を抱いて頂いている状態でございますので、候補者様にとっては具体的に求人が発生した後のライバルが沢山いる状況よりも有利で価値のある状況だとお見受けします。

エージェントは当該候補者様と人間関係を既に築いている為、ご応募を促進する言葉がお心に刺さり易い可能性もございます。更に、「この企業の社長様が、貴方様にご興味をお持ちでいらっしゃいます。」という事象は、候補者様にとってとても光栄な経験ではなかろうかとお見受けします。

その為、エージェントを通じて企業から既に自分に興味を持って貰っている案件は、候補者様から選ばれやすいとお見受けする次第です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、どれも候補者様が重大な意思決定を行うにおいて、大切な論点であると感じております。
まとめると、候補者様が乗り越えたいと感じている課題を、乗り越えることが出来るイメージを沸かせることが出来る案件は、選ばれやすい求人に該当すると存じます。

今回は「候補者様から選ばれやすい求人案件の特徴」について触れて参りました。もし当該情報が、少しでも今後のご縁の創出において、一助となりましたら大変幸いです。

次回は、長濱より発信して参ります。


※弊社では読者様の「沖縄の転職エージェントに、こんなことを聞いてみたい!こんなことをやって欲しい!」を募集しております。お約束することは出来かねてしまいますが、出来る限りお応えして参りたいと存じます。お問い合わせはこちら
花岡 利季 Hanaoka Toshiki
社会保険労務士
大阪で生まれ、生後7ヶ月でシンガポールへ。大学は日本の武蔵工業大学卒業。日本とシンガポールの両方にて就業経験を積む。JACにてコンサルタントとして活躍。(経理財務人事・コンサルファームが専門領域)2020年沖縄へ移住し株式会社レキサンへ入社。釣りが趣味。沖縄に来てからほぼ隔週で通っている。

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