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“沖縄に移住して働いてみた”
シンガポールから沖縄にやって来た転職エージェントが考える
今後の沖縄の価値や可能性

皆さんこんにちは。リージョナルキャリア沖縄 株式会社レキサンの花岡です。
シルバーウィークは如何お過ごしでしたでしょうか?
連休中に本州では台風が通過し、秋の雰囲気が漂っているとお見受けします。
一方沖縄では、若干台風の影響で風や波が強い日々がありつつ、少し過ごしやすい気温でありつつも、まだまだ夏が続いております。(観光客の方々も非常に多くお見受けしました)

さて、本号では、同じ“Island”であり近しい特徴があると見受けられる、シンガポールと沖縄の、類似点と違いと魅力について触れて参りたいと存じます。是非、海外から沖縄へご転職・ご移住をご検討の方々のご参考になればと思います。

シンガポールと沖縄の、類似点と違いと魅力について

類似点

  1. 温帯であり周りが海に囲まれた島(国)
  2. 工場(製造業)が少なくサービス業が多い
  3. 船や飛行機ビジネスが強い
  4. Region(地域)との付き合いがある
  5. 近隣国/離島や本州へアクセスが容易
  6. 独立年数が近い
  7. 税制優遇制度がある

違い

  1. 沖縄:冬がある シンガポール:一年中夏
  2. 沖縄:米軍基地問題
  3. シンガポール:Region(地域)との付き合いが難しい
  4. シンガポール:公用語が英語 沖縄:公用語が日本語
  5. 沖縄:税制優遇制度が比較的限定的
  6. 沖縄:物流(フライト/シッピング)に期待
  7. 沖縄:自然が美しい シンガポール:東京より都会
  8. シンガポール:圧倒的に強いリーダー(政党)がある
  9. シンガポール:ビザ取得が必要であり移住難易度が高い
  10. シンガポール:給与が高い、沖縄:給与低い

今後の期待と魅力

  • シンガポール:更なる経済成長や国の在り方に期待(スマートシティ等)
  • 沖縄:発展の余地がありモデルをみて取捨選択が可能

 

類似点について

まずは類似点から触れて参ります。

言わずもがな、温かい場所であり、Island=島(国)であることが言えようかと存じます(勿論スコールもあります)。また、島(国)である沖縄とシンガポールでは、気温や国土等、複数の要素から、自給自足は難しいので流通が発達します。すなわち、飛行機ビジネスと船舶ビジネスが抜きんでていると言えようかと存じます。

また、国土が少ない等の理由から、製造業(工場)が少ないことも特徴的であり、同時に観光業が盛んとなり、サービス業が多いことも自然な流れかとお見受け致します。飛行機ビジネスと船舶ビジネスの発展要素の背景には、周囲の国や地方との付き合いがあって、成り立っている点も近しいですね。なので、近隣国や地方へのアクセスが容易であることも魅力の一つであり、シンガポールで言えば東南アジア各国へ、沖縄で言えば那覇から離島へ、飛行機やフェリーで赴くことが出来ることは同場所の強みの一つだと思います。また、実はシンガポールはマレーシアから独立57年で、沖縄は復帰50周年であり、ここも近い点が挙げられます。最後に、シンガポールの圧倒的な強みの一つは税制優遇制度ですが、実は沖縄も税制優遇制度があり、同場所でビジネスを行うことにおいてのメリットが伺えると存じます。これらの要素から、シンガポールと沖縄は似ている点が沢山ございます。

違いについて

次に、違いについては下記の通りとお見受けします。

まず、同じ南の島でありつつも、沖縄には冬があり、風が強いので以外と寒いですが、シンガポールは一年中暑い(あっても雨季と乾季で気温はそんなに変わらず年間平均気温は30度程度)です。尚、非常に特徴的な違いとしては、沖縄に米軍基地があり様々なイシューが存在していることだとお見受けします。

一方シンガポールは近隣各国と難しい付き合いがあり、例えばマレーシアから水を買って浄水して売り返して来たのですが、当該長年の水売買に関する契約が終了する為に政治的要素が関わってきたりと難しい問題が発生しているとお見受けします。尚、公用語が英語であって、前述した税制優遇制度が強く魅力的で、シンガポールには海外から優秀な人財が集まってきたり、強い外資系企業がシンガポールを目指して参入する為に経済が強く回りますが、沖縄では公用語は日本語である事や税制優遇制度が限定的等の理由もあって海外の参入は少なく、シンガポールでは平均給与が非常に高く、沖縄では47都道府県中低い状況が続いています。

尚、シンガポールで我々日本人(外国人)が就労するにはビザの取得が必要であり、その難易度が年々上がっている事も違いとして特徴的と存じます。類似点で両場所はフライトビジネスとシッピングビジネスに秀でていると論じましたが、その差は存在しており、シンガポールのチャンギ空港は世界トップレベルと呼ばれる程機能的かつ広大で、沖縄は日本の他県に比べればとても機能的でありつつも世界トップレベルとは異なると存じます。

沖縄にお越しになられた方々であれば皆様、沖縄の自然が極めて美しいと仰るでしょうし、特に海は圧倒的な強みで日本が世界に誇る場所であるともいえると存じますが、シンガポールの海はタンカーだらけで水質もお世辞にも綺麗とは言えないでしょう(これでも大分綺麗になったと存じますが)。一方、シンガポールは東京よりもよっぽど都会でありスマートシティ世界一と言われているのが沖縄と異なる一つかと存じます。

最後に、シンガポールは長年圧倒的なリーダーシップを発揮したリークワンユー元首相により主導され、同氏が亡くなった後、ゴーチョクトン氏が後継し、現在はリークワンユーの長男であるリーシェンロン氏が首相です。与党であるPAPが非常に強い力を持っていることも窺い知れるかと存じます。

 

今後の期待と魅力

シンガポールは経済が既に成熟していると見受けられます。同時に外国人がシンガポールで働くことも既に容易ではなく、ビザ取得要件も毎年のように厳格化しています。シンガポールは外国の力がまだまだ必要な状況でありつつも高度な専門性やスキルを持つ外国人だけが参入可能な状況が進み、外国人を多く雇用している企業(例えば日系やグローバル企業で日本人や非シンガポール人を多く雇用している等)はどんどん苦しくなっていくと予測され、今後の未来を切り開くことにおいても難解な部分があると存じます。一方、スマートシティ世界一位と評されたことが挙げられる様に、今後の国の在り方や更なる経済成長が期待される様にお見受けします。

沖縄の場合も、その問題の複雑さから簡単に回答を導き出すことは難しいと存じますが、沖縄は他の素晴らしく発展した島国をモデルにまだまだ改革の余地があると存じます。例えば、ハワイやオーストラリアやシンガポールの良い点を取り入れて発展していけば、世界が沖縄をこれまで以上に高く評価する日が来ると存じ、これからの未来の沖縄が非常に楽しみですし、極めて高いポテンシャルがある土地だとお見受けします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はシンガポールと沖縄の類似点・違い・今後の期待と魅力について、簡単ではございますが端的に触れて参りました。将来のあるべき沖縄像と現在のギャップを見出し、更に素晴らしい場所に沖縄が成ればと思いを抱きますし、海外から沖縄へご移住される方々に少しでもご参考にして頂ければという思いから書き連ねてみました。

是非、ご参考までにお捉え頂ければと存じます。
※特に海外から沖縄でのご就労をご検討中の方々に、「何故、沖縄をお選びになるのか?」という点は、例えば面接においても非常に重要な点となると存じますので、当該情報が少しでもご参考として役立ちましたら幸いです。


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花岡 利季 Hanaoka Toshiki
社会保険労務士
大阪で生まれ、生後7ヶ月でシンガポールへ。大学は日本の武蔵工業大学卒業。日本とシンガポールの両方にて就業経験を積む。JACにてコンサルタントとして活躍。(経理財務人事・コンサルファームが専門領域)2020年沖縄へ移住し株式会社レキサンへ入社。釣りが趣味。沖縄に来てからほぼ隔週で通っている。

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