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皆様、こんにちは。
2024年度も折り返し地点が近づいてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。最近では、石川県能登や宮崎県日向灘での地震があり、南海トラフ巨大地震への不安が広がっています。また、米不足の話題も出ており、不安な日々を過ごしている方も多いかと思います。
私自身、東北の岩手県大槌町に3年間住んでいた経験がありますが、災害への意識は日常生活の中でつい忘れがちです。

しかし、いざという時に適切な対応ができるよう、避難ルートの確認や防災バッグの整理など、日頃からの準備が大切だと改めて感じています。

さて、今回の本題に移りたいと思います。今回は「地方転職における成功の鍵となる『リファラル』」について、皆様にご紹介いたします。

 

目次

  1. リファラルとは
  2. 沖縄のリファラル採用の特徴
  3. 事例1:P社から中途採用の依頼〜リファラル採用で内定に至るまで〜
  4. 事例2:リファラル採用が導いた新たなキャリア〜Y社での再内定まで〜
  5. リファラルの可能性と大切にしたいこと

 

リファラルとは

「リファラル」という言葉をご存じの方も多いかと思いますが、ご参考までに説明します。リファラル(referral)は、英語で「紹介」や「推薦」、「委託」を意味します。リファラル採用とは、社員が知人や友人などを企業に紹介することで行われる採用手法で、別名「リファラルリクルーティング」とも呼ばれます。

この手法は、企業側と候補者側のミスマッチが起こりにくく、結果的に社員の定着率が高まるとされています。近年、採用方法が多様化する中で、リファラル採用を取り入れる企業が増えており、今後もその傾向は続くと予想されています。

今回は、この「リファラル」に関連する転職サポートの事例をいくつかご紹介します。

沖縄のリファラル採用の特徴

沖縄では、地域の特性を活かしたリファラル採用が広く行われており、その特性が企業の人材確保に大きく貢献しています。
まず、沖縄のリファラル採用の特徴として挙げられるのは「強いコミュニティ意識」です。

沖縄では昔から人と人とのつながりが強く、この信頼関係をもとにした人材紹介が活用されています。企業は社員や地域のネットワークを通じて、信頼できる候補者を見つけやすい環境にあります。信頼があることで、紹介された人材が会社の文化や地域に合う可能性が高く、採用の成功率も高まります。

次に、「地域密着型の採用活動」が特徴です。沖縄では地元企業を中心に、地域に根ざした採用が重視されています。その一環としてリファラル採用が活用されており、地元で育まれた人材を企業が取り込むことで、地域経済の発展にもつながっています。地元のネットワークを最大限に活かすことで、沖縄ならではの魅力を持つ人材を確保することができます。

このように、沖縄では地域に根差したリファラル採用が広がっており、企業と地域の成長を支えています。

事例1:P社から中途採用の依頼~内定に至るまで

ここでは、レキサンで行った転職支援のリファラル採用の実例をご紹介します。
※本記事内では個人情報保護のため、特定の会社名や個人名は伏せて記載しています。ご了承ください。

P社は平成7年に創業され、米国との共同出資を背景に教育プログラムやレジャー施設の普及を目的とした事業を展開している企業です。東京本社をはじめ、沖縄でも事業を展開しています。

2022年の冬、P社からレジャー施設の運営責任者の採用についての相談を受けました。企業側との人材要件のすり合わせを行いましたが、以前に同社からの転職希望者をサポートした経験があったため、同社が抱える経営課題や事業課題、求める人材像については理解を深めていました。

加えて、コロナ禍の影響や沖縄の観光産業の採用市場の状況も踏まえ、期待値をすり合わせた上で、全力を尽くす旨を伝えて打ち合わせを終えました。その後、ホテルなどのサービス業従事者にアプローチを開始しましたが、応募意思を得るのに苦労しました。

そのような中、友人が勤める保険会社の所長から、「社員の転職先を探してほしい。」という相談を受け、佐藤様(仮名)と出会いました。佐藤様は高卒後に自衛隊に入隊し、10年以上勤務。その後、保険会社に転職し2年が経ったところで新たな転職を決意し、所長の紹介で私に相談が寄せられました。これが最初のリファラル(紹介)となりました。

佐藤様との面談では、お人柄や経歴、転職理由、今後のキャリアビジョンについて詳しくヒアリングしました。
その結果、P社とのマッチングの可能性を感じた私は、佐藤様を動機づけ、応募意思を得ました。

しかし、P社の採用責任者に推薦した際、最初の回答は「見送りたい」というものでした。諦めずに、佐藤様を推薦する理由として、「P社のビジョン・ミッション・バリューとの親和性」「即戦力性とポテンシャル」「県内市場での採用難易度の高さ」を強調し、職場見学や事業責任者との面談の機会を提案。最終的に、マッチングを成功させることができました。

佐藤様が入社して約1年半が経った頃、P社から再度、同ポジションの採用依頼をいただきました。
佐藤様はその間に二階級昇進し、複数拠点を統括するマネージャーとなっていたため、同ポジションに空きが出たという背景です。佐藤様の活躍がP社との信頼関係を深め、2024年の春にも再び採用依頼を受けました。

コロナ明けの採用市場は依然として厳しい状況でしたが、期待値を調整しつつ、再び採用活動を開始しました。

事例2:鈴木様のキャリア構築〜Y社での再内定まで〜

2024年の春、30代後半の鈴木様(仮名)から沖縄への移住と転職に関するご相談をいただきました。

鈴木様は女性として生まれ、その後男性への性転換を経験されたトランスジェンダーの方で、これまでLGBTQ+の啓発活動にも積極的に取り組んでこられました。長年にわたりサービス業界で働き、アルバイトから店長までのキャリアを築き、店舗マネジメントや経営に貢献してきた実績をお持ちです。

沖縄は元々、鈴木様が「いつか住んでみたい」と考えていた場所でした。また、これまでの仕事を通じて仲良くなった友人が沖縄に住んでいることや、関東でのストレスの多い生活から離れ、自然豊かな場所で仕事をしたいという奥様の願いもあり移住を決意されました。

鈴木様との面談を通じて、彼の転職理由や仕事への情熱、スキル、そして今後のキャリアや人生において叶えたいことなど、さまざまなことを理解することができました。その上で、私はY社とD社に鈴木様のマッチングの可能性を見出し、両社ともに応募意思をいただき、選考を進めました。

鈴木様の多様なキャリアや人生経験をご理解いただき、2社とも見事に最終選考まで進むことができました。結果として1社から内定を得ることができ、もう1社は最終選考で落選となりましたが、この過程で鈴木様との信頼関係はさらに深まりました。
しかしながら、内定を承諾する直前にご家族の体調が悪化し、移住を断念せざるを得ない状況となりました。

悩んだ末、鈴木様は家族の健康を最優先に考え、沖縄での内定を辞退する決断をされました。
通常であればここでサポートは終了しますが、鈴木様とY社とのご縁を大切にしたいこと、さらに鈴木様が中長期的に沖縄移住を強く希望していることを理解していたため、私はY社の人事責任者に事情を説明し、別の可能性を探るよう提案しました。

具体的には、沖縄以外の拠点での新規立ち上げに鈴木様を検討していただけないかと打診したところ、社内での検討を経て、快く受け入れていただきました。追加で2回の面接を行い、鈴木様は再び内定を得ることができました。

新拠点でしばらく立ち上げに従事した後、沖縄の拠点の状況次第で異動や移住も前向きに検討していただけることとなり、鈴木様は転職を決断されました。

 

リファラルの可能性と大切にしたいこと

今回のサポートを通じて、「地方転職におけるリファラルの可能性」を改めて実感しました。
特に、コミュニティ意識の強い沖縄においては、クライアント企業や友人・知人からのリファラルや紹介が非常に重要です。

そのため、日々の一つひとつのやりとりに誠意を持って対応することの大切さを再認識させられました。
加えて、「求職者の真の転職ニーズを把握すること」「求職者の可能性を信じ、諦めない姿勢」「履歴書や求人票だけに頼らず、それぞれの会社や人のストーリーを深く読み解くこと」が、非常に重要だと感じています。

鈴木様についても、まずは他府県で勤務を開始されますが、いつか沖縄で再会できることを信じています。
今回の事例は少し特殊なものでしたが、これからも困難な状況でも諦めず、転職エージェントとして沖縄の企業と人材の可能性を最大限に引き出せるよう、努力を続けていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆様の人生がより充実し、生き生きと過ごせることを心よりお祈りしております。

 


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この記事を読んでいただいた皆さまの中にも、「沖縄を良くしたい」「大好きな沖縄で思いっきり働きたい」という方、いらっしゃると思います。ぜひぜひお話を聞かせてくださいませ!
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長濱 雅徳 Nagahama Masanori
コンサルタント
沖縄県那覇市生まれ。神奈川大学卒業後、教育関連の仕事に従事。東日本大震災をきっかけにNPO法人カタリバへ入社。岩手県をはじめ、東京や島根で経験を重ねる。結婚・出産を機に沖縄にUターンし株式会社レキサンに入社。3児の父であり、趣味は料理。レシピ動画を参考に作った料理は家族からも高評価である。

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