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沖縄の転職市場において、ハイクラス転職は一般的に難しいとされています。たしかに、県外と比べるとその数は少ないと言ってよいでしょう。

一方、沖縄県内で転職活動をサポートしている我々から見れば、ハイクラスの人材がそのスキルを十分に活かせる転職は少なからずあります。

そこで本記事では、転職エージェントであるレキサンが、ハイクラス転職の実例やポイント、注意点までを解説します。

沖縄県内でハイクラス転職を実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

ハイクラス転職とは

ハイクラス転職とは、一般的に年収800万円以上の職への転職を指します。

このような転職は、通常の転職よりも高い役職や専門スキルが求められ、経営戦略に関わる責任が増えるケースが多いです。

沖縄でのハイクラス転職事情

沖縄の実情として、ハイクラス転職の事例は県外ほど多くはありません。

数が少ない分、沖縄県でハイクラス転職を実現するとなれば、タイミングも重要です。

企業側が求めるスキルや経験を有していることはもちろん、企業側が人材を求めているタイミングでアプローチする必要があります。

ここでは、我々レキサンがサポートしてきたハイクラス転職の実例を紹介します。

グローバル外資系メーカーの拠点責任者/決定給与:約1,000万円

全世界に展開する消費財を扱う欧州の外資系企業。日本進出の際、沖縄を拠点とするにあたり、日本第一号社員(拠点責任者)として採用されました。

外資系グローバル企業子会社のCFO/決定給与:1,100万

世界的大手企業のグループ会社による沖縄企業合併のためCFOとして採用されました。グローバル会計経験や知識をもつ人材でした。

地場の不動産会社の新規事業企画責任者/決定給与:900万円

新規事業企画の責任者(役員一歩手前のクラス)として採用となりました。募集があった求人ではなく、弊社がポジションメイクをした事例です。

PEファンドによる買収先企業の社長候補/決定給与(役員報酬):1,300万円

PEファンド(未上場株を扱うファンド)が地場の会社を買収し、買収先企業の社長候補として採用。買収前のため非公開案件でした。ハイクラス転職の実現方法として、転職エージェントやスカウト会社がポジションメイクを進めていくケースがあり、本件もそうした経緯で進んだ事例です。

OISTスタートアップの共同経営者/オファー中の給与(役員報酬):800万円+SO(ストックオプション)

進行中のスカウト案件ではありますが、OIST(沖縄科学技術大学院大学)内で発足したスタートアップの共同経営者として採用が進んでいるケースで、提示するオファー額です。

弊社では、OISTにおける研究開発型スタートアップのインキュベーション支援(事業立上げ全般の支援)を積極的にしており、このケースもその一つです。

海外起業家が沖縄で企業する理由を解説した記事『海外スタートアップ起業家がOISTで起業する理由』も合わせてご覧ください。

そのほか弊社では、ITベンチャーの新規事業開発兼沖縄事業所責任者や、日系大手の化学系メーカーの製造責任者など、沖縄県内では高年収と言える転職を実現させてきた実績があります。

→沖縄における高年収の求人を見る

ハイクラス転職と一般的な転職の4つの違い

ここでは、ハイクラス転職と一般的な転職は何が違うのか、ポイントを4つに絞って解説します。

1.求められるスキルと経験

ハイクラス転職には高度な専門知識やスキルが求められます。チームや部門の管理経験があることは、ほとんどマストと考えて良いでしょう。さらに、高度な問題解決力や戦略的思考、そしてリーダーシップが求められます。

経営層のスカウトであれば役員クラスの経験も求められます。

2.採用プロセス

通常の転職活動の面接回数は2〜3回ですが、年収800万円を超えるハイクラス転職となると、4〜6回と面接回数も増える傾向にあります。

企業と転職者が対等に近いフラットな形で面談が進むのもハイクラス転職の特徴のひとつです。形式ばった面接チックではなく、お互いの顔合わせから始まり、対話による相互理解が中心になります。

最近では、スタートアップのCxOの場合、業務委託や副業からスタートアップに入って、プロジェクトベースの仕事をする中で目線を合わせて、その後入社するパターンも増えました。

また、先述のPEファンドの社長候補やOISTスタートアップの共同経営者のように、ハイクラス転職は一般的な求人と違って非公開求人も多いもの。

そのためハイクラス転職をするなら、転職エージェントやヘッドハンティング、スカウトなどハイクラス転職に特化した転職方法も一つの選択肢として、活用することをおすすめします。

すぐに案件が見つかることはまれですが、タイミングが合えば良い案件に巡り合えます。初回の転職相談から2〜3年越しで、案件マッチングとなることも珍しくありません。

3.役職と報酬

ハイクラス転職では、現職でも役職レベルのポジションであることが求められるケースが多くなります。高い責任と権限を持ち、企業の戦略的な意思決定や重要なプロジェクトを遂行する存在だからです。具体的には、部門の統括や全社的な目標達成のための計画策定、リソースの最適化、チームのリーダーシップなどが求められます。

報酬形態も一般的な社員とは異なり、業績連動型のボーナスやストックオプションが含まれる場合もあります。もちろん取締役の場合は、役員報酬となります。

ハイクラスな役職と報酬形態は、高い責任と成果に対する対価として設定されており、優秀な人材を引きつけ、維持するための重要な要素となっているのです。

沖縄県内でも少数ですが、スタートアップでストックオプションを支給する例がチラホラ見受けられるようになりました。

4.キャリアの目的

一般的な転職においては、給与アップやスキルアップ、キャリアチェンジを目的とした転職が多く見られます。

一方ハイクラス転職の目的は、企業に対する戦略的な貢献を果たすことが中心となります。特に県外から沖縄県へ転職するケースでは、単純に年収のみで考えるのではなく、企業のビジョンへの共感、経営層と一緒に仕事をしたいかどうかなど、金銭面以外の理由がある場合が多いです。

年収アップしたい、スキルアップしたい、キャリアアップしたいという人は、それはそれで結構な動機ですが、それを主要な動機とした人で採用されたケースはとても少ない印象です。やはり、自分への利己的な意識よりも他者への貢献意識が高い人が結果的に選ばれている印象です。

沖縄でハイクラス転職を実現するポイント

ここからは、ハイクラス転職を実現する3つのポイントを紹介します。

1.実力と実績

過去の経験や実績がどう評価されるかは、応募先の企業次第です。専門性をアピールする際には、応募先企業の採用ニーズに合致しているか、事業内容や募集背景をしっかり理解した上で、それに応じてアピールすることが重要です。

また、ハイクラス転職に関して言えば、県外での経験が重視される傾向にあります。沖縄県内ではなかなか経験できない分野のスキルセットを持るとか、それなりの企業規模や大規模プロジェクトでの事業責任が伴うマネジメントやリーダー経験など、自分達にはない経験や高い専門スキルを求める会社が多いです。

自分を高く評価してくれる企業を発掘できるかどうかがハイクラス転職成功の鍵となります。

2.属する業界

どの業界にもハイクラス求人があるわけではないので、ハイクラス転職を叶えるには、属する業界も重要です。沖縄の場合は、外資系企業をはじめ、不動産やITベンチャーなど収益性が高い事業や産業をやっている業界、利幅が高い製造業、事業の成長意欲が高いスタートアップなどが挙げられます。

県外本社の沖縄進出企業やスタートアップ、ITベンチャーなどの新興企業が、地場大手企業よりも高い年収を提示するケースが多いです。

一方、県内本社の地場大手企業が、ハイクラス層を募集するのはまれです。給与テーブルが全国と比べて高くないので、地場大手企業での提示年収は競争力がないものがほとんでした。ただ最近はまれに、地場大手企業でも給与テーブル度外視したハイクラス求人を見かけるようになりました。

また沖縄では、特に零細企業を含む中小企業での後継者不在の事業承継が問題となっているので、中小企業の経営者候補もハイクラス転職の選択肢となるでしょう。

実際に我々の決定年収の実績も、従業員20~30名の中小企業の社長候補案件が最も高い決定年収実績でした。

3.タイミング

ハイクラス求人は母数が多くないため、タイミングも重要になってきます。年収だけで急いで転職先を決めてしまい、ミスマッチが起こってすぐに退職した例も少なからず見てきたので、長期戦で挑む覚悟が必要です。

長期戦を一人で戦うのはそう簡単ではありません。エージェントを活用すれば水面下で転職活動ができ、コンサルタントへ相談をしながら進められます。転職のプロにサポートしてもらいながら、よい条件の転職先を見つけていきましょう。

沖縄でハイクラス転職を目指す際の注意点

ハイクラス転職を目指す際には、年収だけでなく、社長などの経営層や上司と考え方がマッチしているかどうかが非常に重要です。社長や上司と価値観やビジョンが一致しているかどうかを確認し、互いに尊敬し合える関係を築けるかを見極めると良いでしょう。相性が合わずに入社してしまうと、早期に退職するリスクが高まります。

入者後は、社内のメンバーと早めに信頼関係を構築して、現場のマネジメントや即戦力として活躍することを目指しましょう。信頼関係を構築しやすいという観点で見ると、特にトラディショナルな企業の場合は、県内出身者であることが有利に働くことが多いです。経営者だけでなく従業員も県出身者が大多数を占めているので、取引先や社内での信頼関係が構築しやすいという理由からです。

また、年収に関しては、入社時の年収にこだわりすぎず、その企業で昇進した際にどのくらいの給与が得られるかを考慮することをおすすめします。入社前に企業側にヒアリングしにくい内容も転職エージェントが介在していると、代わりとなって聞いてくれます。

まとめ

沖縄でハイクラス転職を実現するには、戦略的なアプローチとタイミングが重要です。

年収だけにとらわれず、上司や社長との相性、長期的なキャリアパス、企業文化の理解など、多角的な視点から検討を進めましょう。また、県内でのネットワークや信頼関係の構築も欠かせない要素となります。

これらを踏まえた上で、転職エージェントのサポートを活用し、自身のスキルや経験を最大限に活かした転職を目指しましょう。

レキサン スタッフ
レキサン スタッフLEQUISON Staff
株式会社レキサンのスタッフが情報をお届けします。転職をお考えの方や企業にとって役に立つコラムや、会社のことや沖縄の情報を発信してまいります。

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