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転職エージェントとして県外から沖縄県への転職をサポートしていると、移住の相談を受けることも多々あります。なかでも、子どもがいる家庭は、沖縄の教育事情について関心が高い印象です。

本記事は、Iターン転職などをきっかけに、家族で沖縄移住を考えている人のために、沖縄の教育事情を簡単にまとめました。

公立学校の「全国学力テスト」はほぼ全国水準

学力を測る方法の一つに「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)があります。

沖縄県の学力は「全国最下位」のイメージがありますよね。

その原因は、全国学力テストが開始された2007年から2013年までの7年間、沖縄県はずっと最下位の47位だったことが原因でしょう。

この間、沖縄県は全国最下位からの脱出に苦戦していたのは事実です。しかし、実は2014年に最下位を脱出し、その後順位を上下しているのです。

中3と小6を対象にした2023年度の全国学力テストの結果を見てみましょう。

参照元:国立教育政策研究所

小6の国語と算数、中3の国語は全国平均を下回りましたが、ほぼ全国水準となりました。中3の英語と数学は全国平均を9ポイント以上下回りました。

全国水準の教科があるとはいえ、事実上平均を下回っていますから、決して学力が高いとは言えません。しかし、学力が低いと言うほどでもなく、また、年度によっては平均を上回ったこともあります。

まだまだ順位が低い状況ですが、課題解決に向けて取り組まれていると考えていいでしょう。

沖縄県ならではの教育事情

ここからは、学力だけではない沖縄県ならではの教育事情を見ていきましょう。県外から移住した方が驚くような沖縄ならではの教育事情はたしかに存在するのです。

今回は、保育園〜小学校の教育事情を紹介します。

沖縄県の保育園事情

まずは、沖縄県の保育園事情について紹介します。

沖縄県が出生率全国1位ということは周知の事実です。

県全体で子育てに力を入れていることもあり、人口10万人あたりの保育園の登録件数も全国1位となっています。

一方で、沖縄県では認可保育所の待機率が全国的に見ても高い水準にあります。県は保育園の数を増やしたり、保育士の確保を強化したりして、待機児童解消の促進に取り組んでいるところです。

また、待機児童の受け皿として認可外保育施設も多く存在します。安全管理に関する基準を満たしていない施設もなかにはありますが、認可保育園に劣らないサービスを提供したり、基準を超える保育従事者を配置したりして、安全な保育環境を心がけている施設があることも事実です。

事前の情報収集や施設の見学をしっかり行い、慎重に選ぶことが重要です。

保育園での習い事が充実している

沖縄県の保育園は園の活動で習い事をするケースが多く、その数は県外の保育園より充実しています。

具体的には月曜日から金曜日のうち、3つ以上の習い事をする園が多いのです。たとえば、月曜日にはリトミック、火曜日には体操、金曜日には英会話など。

そのほか、琉球舞踊や三線など沖縄の伝統芸能を習う園もあります。園の予算で外部から先生を招き、それぞれの科目の先生から指導を受けます。園によってはバスに乗ってプールを習いに行くこともあるそうです。

幼少期から多くの学びに触れられる環境は、子ども達の成長にとって良い環境となるでしょう。

1年間だけ幼稚園に通う

沖縄県には、1年間だけ幼稚園に通う習慣があります。

年長にあたる5歳の年齢の1年間のみ、幼稚園の制服やカバンを用意して通うのです。これは、米国式幼児教育の慣習に由来すると言われています。

メリットもデメリットも特に大きなものはなく、なんとなく「そういうものだ」という感覚でいる県民が多いようです。

ただし近年では、市町村単位で幼稚園をこども園に順次移行しており、5歳まで通わせられる施設も増えているので、今後は減っていく文化になりそうです。

沖縄県の小学校事情

首都圏から移住してくる家庭は、小学生のお受験事情も気になりますよね。実際に、首都圏ではコロナ禍以降、小学校受験の志願者が増えているようです。

沖縄県には受験をして入る小学校は数えられるほどしかありません。なので、地域の小学校に通うことが一般的です。どうしても私立がいいという場合は、インターナショナルスクールがその選択肢に入ってくるでしょう。

小学校での取り組みとして、沖縄ならではのものといえば、体育の授業ではないでしょうか。地域に根付いた伝統行事を児童に継承する取り組みがあり、方言でのラジオ体操、エイサーや空手、琉球ポップスでのダンスなど、沖縄の伝統文化に触れる機会が設けられています。これらは運動会で披露されることが多く、移住してきた方には新鮮に見えるかもしれません。

コスパよく高い教育を受けられるインターナショナルスクール

教育に関心のある家庭に人気が高いのは、沖縄県内に複数あるインターナショナルスクールです。

日本にいながら異文化と交流できるため、非常にコスパよく高い教育を得られるのがメリットです。

過去に移住転職を支援した方の中には、インターナショナルスクール目的でIターンした事例もありました。

特に、「ここに通わせたい」と人気がある学校がこちらです。

幼・小・中一貫の私立学校。授業は日本の学習指導要領に基づいて進めますが、ほとんどの教科を英語で学びます。英語と日本語、どちらの言語も文化も平等に位置づけられています。

プリK(3~4歳)から12年生(高校卒業)までの私立学校。キリストを中心とした学習環境をが特徴です。アメリカの教育システムに基づき、授業はすべて英語で行われます。

地域でいうと、外国人が多く住んでいる北谷町が人気です。

インターナショナルスクール周辺の公園は、平日の午後になると、帰宅途中のインターナショナルスクールの子どもたちでにぎわっていて、アメリカにいるような光景を見ることができます。生活の中に自然と英語が飛び交っていて、遊びながら国際感覚を身につけていけるような環境があります。

沖縄タイムスの記事によると、県内のインターナショナルスクールから現役でオックスフォード大学などの難関海外大学に合格した生徒もいるとのこと。

参照元:沖縄からオックスフォード大・東大など難関12大学に合格 島の自然に囲まれて育った18歳 将来の夢は?

教育環境の選択肢として、沖縄のインターナショナルスクールは選択肢に十分入り得るのではないでしょうか。

まとめ

学力だけで見ると、たしかに「良い」とは言い切れませんが、沖縄は子育てがしやすい環境として移住者にも人気の土地です。

兄弟が多いので自分より小さな子に優しかったり面倒見が良かったり、また共働き世帯が多いことで実家のおじいちゃんおばあちゃん、地域とのつながりがいまだに強かったりと、周りの人が温かいです。

沖縄県の教育環境は決して悪いものではなく、捉え方次第では良い環境だといえるでしょう。

レキサン スタッフ
レキサン スタッフLEQUISON Staff
株式会社レキサンのスタッフが情報をお届けします。転職をお考えの方や企業にとって役に立つコラムや、会社のことや沖縄の情報を発信してまいります。

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