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こんにちは。レキサンスタッフです!

「沖縄と関西は相性がいいらしいよ」——そんな話を、皆さんもどこかで耳にしたことはありませんか?

実は私たちレキサンの転職コンサルタントの多くは沖縄出身なのですが、昔から「関西の人って、どこかウチナーンチュと気が合うよね」といった話を耳にする機会がちらほらありました。たしかに、フレンドリーな雰囲気や会話のテンポ感など、どこか似ているようにも感じられますよね。

とはいえ、それは単なるイメージなのか?それとも実際に根拠があるのか?

本記事では、観光・文化・言語・歴史の視点から、「沖縄×関西の相性」について改めて深掘りしてみたいと思います。

沖縄と関西、実は密接な観光交流

沖縄と関西の「なんとなく合う気がする」という感覚。

これが単なる印象なのか、それとも実際に裏付けがあるのかを知るには、まずは数字や事実から見ていくのが確かです。

ここからは、まずは観光を切り口に両地域の“距離の近さ”や関係性を見ていきましょう。

交通アクセスと観光客数

沖縄県の公式データによれば、関西圏は沖縄への観光客数で、首都圏に次ぐ重要な地域です。令和5年度の沖縄入域観光客数では、関西方面からの訪問者数は14万8,700人で、国内全体に占める割合は21.5%に達します。中部(名古屋)、福岡、札幌と比べると特に航空アクセスが突出して多く、旅行者にとっての選択肢が多いのが特徴です。

特筆すべきは、関西と沖縄を結ぶ航空路線の充実です。那覇空港と関西国際空港を結ぶ便は多くの航空会社(JAL、ANA、Peachなど)が就航しており、関空~那覇間は日本国内でも有数の幹線路線となっています。また、伊丹空港・神戸空港からの路線もあり、関西エリア全体として沖縄との空の接続は非常に良好です。

他地域との比較(大手航空会社)

地域 傾向 備考
関東(羽田) 非常に多い(最多クラス) ANA・JAL中心に1日20便前後
関西 多い(次点) KIX中心に多数便+伊丹・神戸もあり
中部(名古屋) 中程度 ANA・JAL・LCCの数便
九州(福岡) 多いが所要時間短め 地理的に近く、1時間半程度で到着
北海道 少なめ〜中程度 地理的に遠いため便数は限られる

特にLCCの存在は大きく、Peach Aviationは2012年の就航時から関西空港を本拠地としており、現在も関空を最大の運航拠点として国内線・国際線ともに数多くの便を運航しています。LCC専用ターミナル(第2ターミナル)を持つ関西空港は、LCC各社のハブとして機能しており、平均で1日5便前後とLCC路線としては非常に多く、他地域と比べて沖縄便の本数・利便性で優位性を持っているのです。

観光リピーターとUIターン(移住)への波及効果

沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の調査によれば、来沖観光客の約9割がリピーターであり、そのうち近畿地方が関東に次いで第2位という結果が出ています。

また、移住希望者の中でも「旅行で気に入った場所だから」と答える人が多く、公庫レポートのアンケート調査では沖縄への移住希望者が関東圏と近畿圏で全体の 9 割弱を占めており、東京圏が64.6%、近畿圏が23.4%でした。このデータから、関西圏の人が観光体験が移住意欲に影響を与えている可能性が伺えます。

[参照:沖縄県文化観光スポーツ部 観光政策課『令和6年度入域観光客数概況(確定版)、沖縄県『Ⅱ.沖縄旅行の市場構造とリピーターの特徴』、公庫レポート『定住・交流人口の維持・増加に向けた考察

沖縄と関西圏、言語スタイルや県民性に見る「親和性」

沖縄と関西—ここでは特に那覇周辺と大阪周辺について取り上げていきます―では、地理的に遠く離れ文化も異なりますが、言葉やユーモアの面で不思議な親近感があるとも言われます。 両地域の方言における言語的特徴の比較(イントネーション、語彙、発話の特徴)と、日常会話におけるユーモア(ボケ・ツッコミ構造、言い回し、間の取り方、感情表現など)の共通点・相違点を、学術的な調査や文化的分析に基づき考察します。

方言研究と“ユーモアの在り方”

語尾・言い回しに見る“親しみ”の表現

関西弁と沖縄方言には、共に話し相手との距離を縮めるための独特な語尾表現があります。関西では「〜やねん」「〜やで」「〜やろ?」といった柔らかく感情を表す言い回しが多く、自分の気持ちを開示しながら相手に語りかけるスタイルが特徴です。また、「自分(=相手)」という一人称の使い方にも親しみが込められています。

一方、沖縄方言では「〜さ」「〜よー」「〜ねー」といった語尾を伸ばすような言い方が多く、全体として穏やかで柔らかい印象を与えます。とくに「なんくるないさー」のような言い回しに代表されるように、優しく相手を受け入れる響きが特徴です。

会話スタイルに見る地域性

関西では、会話を盛り上げるための「楽しく話す」文化が根付いており、心理学・言語学の研究でもその傾向は顕著です。会話のテンポや間(ま)を大切にし、相手との対等で親密な関係性を築くために、言葉が積極的に使われます。

一方、沖縄では明確な“ボケとツッコミ”の応酬は少なく、自然体で和やかな会話が好まれます。会話に「オチ」は必ずしも必要ではなく、話がゆるやかに進行していく中で笑いや共感が生まれるスタイルです。沖縄特有の「ユンタク(おしゃべり)」文化は、皆で輪になって話し、合いの手を入れながら会話を楽しむもので、聞き上手が多いのも特徴といえます。

方言が生み出す距離感と親密さ

方言にはその地域の価値観や人間関係のあり方が反映されます。関西弁は「相手との関係を平等にする平和的な言葉」ともいわれ、語尾の使い方ひとつで気持ちを和らげたり、衝突を避けたりする工夫がなされています。

沖縄の方言(しまくとぅば)についても、県民の約8割が「親しみを感じる」と答えており、世代を超えて人とのつながりを意識させる存在となっています。実際に、沖縄出身者同士が県外で方言を交わすと安心感を得るという声も多く、言葉を通じたつながりが地域の結束に寄与していることが分かります。

このように、関西と沖縄の方言は、表面的には語彙やイントネーションに違いがありますが、「相手と親しくなるための会話を大切にする文化」という本質的な共通点があります。フレンドリーな語尾、自然体でのやりとり、会話を楽しむ姿勢。これらが、両地域の人々が出会ったときに「気が合う」「居心地がいい」と感じる理由のひとつかもしれません。

地域への愛着と価値観の共通点

沖縄と関西の高校生を対象に行われたあるアンケート調査では、興味深い共通点が見えてきました。

調査は、沖縄県の知念高校・嘉手納高校、大阪府の金岡高校の生徒を対象に実施されたもので、出身地に対する意識や地域への参加意欲などを尋ねた内容です。

まず、「自分の出身県の人には、他県とは違った感じ方や考え方の特徴があると思うか」という問いに対して、「ある」と答えた割合は、知念高校が78%、嘉手納高校が81%、金岡高校が77%と、いずれの地域でも約8割が「自分たちの地域には独自性がある」と感じていることが分かります。

また、「もう一度生まれ変わるとしたら、どこに生まれたいか」という問いでは、「沖縄県内(大阪府内)」と答えた割合が、嘉手納高校で56%、知念高校で48%、金岡高校で46%と、地元志向の傾向が共通して見られました。

さらに、「沖縄(大阪)には情熱を持って何かに取り組んでいる人が多いと思うか」という問いには、知念高校で72%、嘉手納高校で75%、金岡高校で83%が「多い」と回答。地域に対するポジティブな印象や尊敬の念がうかがえます。

地域行事への参加意欲についても同様で、「地元の行事や祭りに参加したいと思うか」との質問に対しては、知念高校で89%、嘉手納高校で92%、金岡高校で82%が「参加したい」と答えており、いずれの地域でも地元の文化や催しへの関心の高さが示されました。

これらのデータは、沖縄と関西の若者たちが、共に“地元を大切に思う気持ち”を持っていることを示しています。もちろん一部の調査結果にすぎませんが、地域への帰属意識や価値観という点において、両地域に共通するマインドが存在することを示す興味深い一例といえるでしょう。

[参照:龍谷大学 言葉の地位を問い直す。研究者が伝えたい「方言」の力と重要性、フォーラム現代社会学 大阪の「笑いの文化」について : 大阪人の生活文化と笑い平成28年度しまくとぅば県民意識調査報告書大阪市立大学「地域行事参加意欲に関する研究」

歴史から紐解く沖縄と関西の縁

この章では、沖縄から関西への移住と、それによって築かれてきた文化や人のつながりをひもといていきます。その歴史を知ることで、「なぜこんなにも沖縄と関西は近く感じるのか」の答えが、少し見えてくるかもしれません。

沖縄から関西への移住と、地域に根付いた文化交流

沖縄から関西への移住は、戦前から続く長い歴史があります。背景にあったのは、農業や製糖業の衰退、特に世界恐慌期の黒糖価格の暴落による経済的困窮でした。「大阪へ行けば儲かる」という評判が広まり、多くの若者が職を求めて関西に渡ったのです。大阪は当時、重工業・軽工業が盛んで労働力需要も高く、工場や港湾、建設現場などで沖縄出身者が活躍しました。

特に大阪市大正区には、こうした出稼ぎ労働者が多く集まり、戦前から続く沖縄コミュニティが戦後さらに拡大。生活基盤を築いた人々は家族を呼び寄せ、やがて定住するようになりました。米国統治下にあった沖縄からは本土への往来が制限されていたことも、関西への定着を後押ししたといえます。

しかし、移住の歴史は決して順風満帆ではなく、戦後しばらくは沖縄出身者への差別も存在しました。「琉球人立入禁止」の張り紙がある店もあり、本名を名乗れないケースもあったといいます。そうした中で、沖縄出身者たちは助け合うために各地で県人会を結成し、互助と郷土文化の継承に努めました。大阪市内でも戦前から沖縄県人会が組織され、現在も10の会が活動しています。

沖縄と関西の文化交流は次第に深まり、1990年代以降の「沖縄ブーム」も後押しとなって、大正区では沖縄料理や物産店が地元住民に親しまれる存在となりました。エイサー祭りや沖縄フェスティバルといったイベントも地元に根付き、出身を問わず多くの人が沖縄文化に親しんでいます。特に大正区のエイサー祭りでは、沖縄出身でない若者も演舞に参加するなど、文化が地域社会に融合する姿が見られます。

さらに、西成区や港区、兵庫県尼崎市の戸ノ内地区などにも沖縄出身者が多く移り住み、独自のコミュニティを築いてきました。現在では、関西の大学や企業で活躍する沖縄出身の2世・3世も増え、ウチナーグチと関西弁が混ざる家庭も存在します。こうした人と文化の往来は、もはや一時的な移住ではなく、地域に深く根ざした「共生のかたち」となっています。

経済的な動機から始まった沖縄から関西への移住は、差別や苦難を乗り越え、やがて文化的な融合と地域貢献へと昇華しました。大阪市大正区を象徴とする「リトル沖縄」は、その100年にわたる歴史の集積であり、今もなお、沖縄と関西の絆を語るうえで欠かせない地域となっています。

[参照:立命館大学 大阪市大正区における沖縄関連店舗の立地展開、琉球朝日放送 復帰50の物語 第34話 リトル沖縄における“復帰”、大阪市立大学 関西の沖縄出身者社会と芸能 : 両大戦間期を中心に

コラム:社内で感じる「関西×沖縄」の相性

沖縄専門の転職支援を行う弊社レキサンでは、転職コンサルタントのほとんとが沖縄出身者(Uターン)です。「関西と沖縄って、なんとなく相性がいいよね」という声を耳にする機会が昔からあるという社員は実際にいて、今回ブログ記事として取り上げてみようと思ったのもそんな体感から興味を抱いたのがきっかけです。
明確なデータがあるわけではなく、実際に関西圏からの問い合わせ件数が他地域と比べて特別に多いというわけではありません。会社ホームページへの関西圏ユーザー数は、年間で見ると東京、沖縄に続いて大阪が3位と、全国で比較して高い方にはなりますが、関西圏との親和性ついてはこれだけでは今一つ根拠に薄いといったところ。ただ、弊社のコンサルタントたちの中には、関西圏と“なんとなく合う”という感覚が存在していることも確かです。

一つの背景として挙げられるのは、沖縄から県外に進学・就職する際の進路傾向です。コンサルタントの一人が学生時代によく耳にしたのは、「九州に出るなら福岡、関西なら大阪、関東なら東京や神奈川」といった意見。中でも関東に対しては、「都会すぎて馴染めるか不安」というイメージを持つ人が一定数いる一方で、関西は「ノリが合うかも」「親しみやすい」と言われることがありました。沖縄出身者は口下手だと感じている人が多く、関東よりも関西のフランクな空気感の方が馴染みやすいという傾向もあるかもしれません。

また、別のコンサルタントの一人は県外進学者の多い高校に通っていたため、同級生らの中には「東京に行ったけど合わなくて沖縄に戻った」という人も何人かいたそうです。一方で、「関西が合わなくて戻ってきた」というケースは聞いたことがないとのこと。このようなエピソードからも、関西と沖縄の気質の近さや、他に共通するものがあるのかもしれません。

あくまで所感レベルではありますが、現場にいるからこそ見えてくる“空気感”として、「沖縄と関西は相性がいい」という印象は、社内でも静かに共有されています。

まとめ

データ上では関西圏から相当数の観光・ビジネス往来があることは確かです。しかし「相性の良さ」については、まだ明確な根拠が提示されているわけではありません。それでも観光のリピーターや、県内出身者のイメージからは、沖縄と関西が互いに良い印象を抱いていることも感じられます。今回の記事では観光・言語や県民性・歴史についてお届けしましたが、更に深堀りをしていけば新たな繋がりも見えてくるかもしれませんね。

弊社レキサンは沖縄出身のコンサルタントを擁し、沖縄特化の転職支援を行っています。転職だけでなく、移住転職に係る相談事にも対応しておりますので、本記事をご覧になっているあなたがもし「沖縄で働いてみたい」「暮らしてみたい」と感じたら、ぜひ一度私たちにご相談ください。

また、沖縄の人々の優しさやコミュニケーションに関する記事は過去にも掲載していますので、そちらもあわせてご覧ください。

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